ソフトバンクショップ店員の日記

つらづら書いていきます。

携帯ショップは無くなる?店舗の今後について考察

お世話になります。

今回はYou Tubeのコメントでこういったお便りを頂きました。

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AI技術が発達してくると、今は人がやっている仕事がロボットに置き換わって失業者が増えるというのはよく聞く話です。

スーパーのセルフレジとか普及してきてますし、そのうち携帯ショップの店員もそのうちロボットに置き換わるとか、ショップ自体がなくなってすべてオンラインでとかなんとか、そういう話も良く聞く話です。

今回はそういった事から今後、携帯ショップは無くなっていくのか、定年まで働ける仕事なのか、といった内容で僕の経験とかを加味して持論を語っていきたいと思います。

衰退はしていくが、無くなりはしない

僕の結論としては携帯ショップは衰退していくが、無くなりはしないと思います。

今現在、コロナとかでショップ代理店も沙汰されて来ている時代だったり、そうでなくとも数が多くてお客さんの奪い合いで消滅していったり、先細りだと僕も感じてはいます。

けどなくならないだろうなぁって思ってる理由が2つ。

ビビるくらいネットリテラシーとか機械に疎い人は多い

「ショップ行くやつは情弱。オンラインでやったほうが楽だし安いしいいゾ」

ってネットで言う人は多いです。が、その人達が思ってる以上にオンラインで手続き出来無い人って多いんです。

ネットショッピングは良くわからんからって理由で手を出さない高齢者とかと同じで、色々入力したり選んだりする画面が出てくると諦めちゃうんですよね。

それどころか、最近だと電話で操作を聞ける操作案内の窓口っていうのもあるんですけど、その電話をかけるのすら嫌がってコロナ全盛期の5月とかに店舗に来る人も居ましたからね。

家に居ても解決出来る窓口がある、スマホで調べたりガラケーなら説明書を見れば解決出来る可能性が高い、でもそれをする事無く店舗に聞きに来る人も多いんです。

で、だいたいこういう人って操作を覚えようとはせずに、同じことを何度も聞きに来る率が高いです。

ただ、これってほとんどが高齢者の話なんで、若い人でビビるほどリテラシーの低いひとはあんまり居ません。

だから今の若者が歳を重ねていけば世代が入れ替わって、先述したような人たちは減って来るとは思うので、次第にショップの価値っていうのは相対的に下がっていきます。

ということはショップは不要になって消滅していく運命にあるわけです。

けどね、それは携帯がスマホとして続いた場合の話で、ガラケーからスマホに時代が変わったように、スマホに変わる何かが誕生すればスマホから操作が変わったりして覚え直しになります。

で、今の60歳とかの高齢者がガラケーからスマホにするのを嫌がるのと同じように、未来の高齢者もスマホから新しい端末に変えるのを嫌がると思います。分からない、ややこしいものには手を出したくないっていうのはどの時代の高齢者も一緒ですからね。

働きアリの法則みたいな感じで、どの時代でもこういった人は出てくると思うんで、最後の受け皿として携帯ショップは存在し続けるんじゃないでしょうか。

AIやロボットに接客とか営業は難しそう

ショップ店員は営業職です。

よくお客さんの要望に応えるだけの事務作業的な仕事だと思ってる方も多いですが、結構ゴリゴリに営業かけていきます。

事務作業ポチポチだけなら楽なんですけどね。

で、営業ってことはもちろんノルマもあって、ノルマっていうのは代理店が勝手に決めてるんじゃなくてもちろんキャリアが決めてます。多分キャリアに利益が出るように設定されてます。

最近だとノルマ達成できずに強制閉店させられるって問題も出てますから、ノルマ未達店舗は利益が出ないから強制的に切ることも出来るっていうシステムにもなってます。

で、もちろんこれらの話は押し売りなしでwin-winで買ってもらうこと前提の話ですけど、ノルマってお客さんの要望にただ応えるだけじゃ達成出来ません。

ということは店員がお客さんに営業をかけてノルマを達成することでキャリアに利益が出てるって話なんですけど、多分AIとかロボットにはまだ難しいんじゃないでしょうかっていうのが僕の意見です。

あくまで「今は」って話なんで将来的にはどうなるかわかりませんが、うちのPepperを見る限り現時点では無理です。

ただ将来的にもAIとかロボットの営業は人間がやるより弱いと思ってます。

これは人間のほうがAIとかロボットよりも優れているとかそういう話ではなく心理的な話だと思っていて、人間って断るときも結構気を使う人が多いです。

ただこれは相手が人間の場合の話で、ロボット相手だと気にせず断る人が多い気がします。

Pepperが「端末予約俺から出来るし、機種変更どう?」とか喋ってても反応してる人まずいませんからね。断るっていうか無視。

でも同じことを店員が言ってたら、全員が反応するってわけではないかもですが無視はされないと思いますし、なんなら買ってくれる人もいると思います。

道端に落ちてる石ころを蹴るのに抵抗がないように、相手に感情とかがなければ罪悪感とかもありませんからね。

そういうこともあって、ロボットとかAIとかオンライン手続きだけとかにしたらキャリアもノルマ達成による利益が減ってくると思うんで、完全になくすことはないんじゃないかなぁ。

店舗なくせば人件費とか減るって意見もあると思いますが、人件費を払ってるのは代理店の会社であってキャリアはインセンティブとか払ってるだけです。

代理店に払うインセンティブよりノルマ達成による利益の方が大きいからキャリアの利益は高水準でまとまってるって話で、そういう事も考えたらキャリアも店舗を間引くことはあっても完全に消滅させる気はないんじゃないかなって思ってます。

で、定年まで働けるん?

ショップが完全に無くならないかもって事はわかった、じゃあ定年まで代理店で働けるのか?

結論、分かんないですが、時代の変化についていける会社なら定年まで働けると思います。

というのも、20代の方が定年になるには今の国の制度でいくと約40年ほど未来の話になります。今後はもっと伸びるかもしれません。

けど携帯ショップっていうのが出てきて多分40年も経ってないんですよね。

業界そのものがまだ40年続いたって実績がない状態でこれから40年続くかってところは予想出来ません。ただでさえ変化の絶えない業界ですし。

ただ、変化が多い分、会社が変化に対応出来れば生き残れると思ってます。

変化に対応出来ない代理店が勝手に潰れていって、結果的に生き残る事が出来れば競合の少ないブルーオーシャン、まではいかないパープルオーシャンくらいの環境でやっていけるって格好になると思うんで、国からのちゃちゃ入れやコロナみたいな感染症にどう対応していくかってとこなんじゃないでしょうか。

実際、2019年10月の電気通信事業法改正に対応出来なかった代理店が潰れていったり、コロナの集客激減に対応出来ず潰れそうな代理店も多いと思います。

けどここは雇われ会社員の特権で、自分とこの代理店が潰れそうなら、潰れなさそうな代理店に転職すれば代理店社員としては定年までいける気はします。まあこれはちょっと質問の趣旨と違う気もしますけどね。

まとめると、AI積んだ人の形の電話が発売されれば寂しがりの人に売れるんじゃないでしょうか。

以上です。